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日焼け止めのSPFとPAとは?意味と正しい選び方をわかりやすく紹介!

紫外線は、しみやしわといったエイジングの大きな要因であり、皮膚がんのリスクを高めることもわかっています。特に日本の夏は年々紫外線量が強くなっており、1年を通じて肌へのダメージが蓄積していきます。そのため、日焼け止めは単なる「美容アイテム」ではなく、健康と美しさを守るための必須ケアとして注目されています。本コラムでは、日焼け止めに欠かせない指標であるSPFとPAの意味、そしてシーン別の選び方をわかりやすく解説します!

INDEX


紫外線と肌ダメージの関係

紫外線は大きくUVA、UVB、UVCの3種類に分けられます。UVAは波長が長く真皮にまで届き、肌を黒くし、しわやたるみといった光老化の主な原因となります。UVBは波長が短く、肌表面に作用して赤みや炎症を伴う日焼けを引き起こし、しみ、ソバカスの原因となります。一方、UVCはオゾン層によってほとんど吸収されるため、地上には届かず私たちの肌への影響はありません。さらに近年では、可視光やブルーライトが肌に与えるダメージについても研究が進んでいます。

紫外線と肌のダメージ
  • UVA(315~400nm):肌を黒くし、しわ、たるみの原因に。
  • UVB(280~315nm):赤みや炎症を伴う日焼けを引き起こし、しわ、ソバカスの原因に。
  • UVC(100~280nm):オゾン層に吸収されるため、肌への影響なし。

SPFとPAの役割と成分の関係

SPF(Sun Protection Factor)はUVBの防御効果を表す指標であり、日本を含む多くの国では最大値「50+」までと定められています。PA(Protection Grade of UVA)はUVAの防御効果を表す指標です。PAは「+」の数が多いほどUVA防御効果が高いことを表し、最大表記が「++++」になります。 これらの防御機能を担うのが、日焼け止めに配合される「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」です。酸化亜鉛(ZnO)や酸化チタン(TiO₂)は代表的な紫外線散乱剤であり、肌の上で紫外線を反射・散乱させることで広範囲の紫外線を防ぎます。一方で紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し熱などのエネルギーに変換する仕組みで、UVBに強い効果を持つ成分が多く利用されています。実際の日焼け止め製品は、これらの成分をバランス良く組み合わせることで、SPFとPAの両方を実現しています。

シーン別SPF・PAの選び方

日焼け止めは「数値が高ければ高いほど良い」というイメージがありますが、必ずしもそうではありません。 高すぎる数値を毎日使い続けると、肌への負担が大きくなることもあります。大切なのは 生活シーンに合わせて、ちょうど良いSPFとPAを選ぶことです。

▼ シーン別SPF・PAのまとめ

  • 日常生活(通勤・買い物程度):SPF20~30、PA++程度
    外出時間が短く、直射日光を長時間浴びることは少ないため、この程度で十分です。
  • 屋外活動(スポーツ・軽いレジャー):SPF30~50、PA+++以上
    汗や摩擦で日焼け止めが落ちやすいため、少し高めの数値を選ぶと安心です。
  • 強い紫外線環境(海水浴など水辺に長時間いる場合):SPF50+、PA++++
    紫外線が強烈な環境では、日焼けや肌ダメージが一気に進む可能性があります。最高値であるSPF50+、PA++++が推奨されます。こまめな塗り直しも必須です!
UV耐水性

肌への負担を減らしながら紫外線を効果的に防ぐために、日常使いは軽めに、アウトドアやレジャーではしっかり強めに、とシーンごとに使い分ける習慣を持つと安心です。

ちょっと気になる、あれこれQ&A

Q1
SPF値が高ければ高いほど良いのですか?
高ければ安心というわけではありません。SPF50以上になると効果の差は限定的で、使用感の悪化や肌負担が増える可能性があります。シーンに応じた選択が大切です!
Q2
酸化亜鉛や酸化チタンは肌に優しいのですか?
酸化亜鉛、酸化チタンなどの紫外線散乱剤は、化学反応を伴わない物理的な仕組みで紫外線を防ぐため、肌に比較的低刺激とされています。敏感肌向けの日焼け止めにも多く採用されています。
Q3
日焼け止めは一年中必要ですか?
紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでおり、特にUVAは窓ガラスも透過するため、室内でも対策が望まれます。UVAの防御効果の高い酸化亜鉛や紫外線吸収剤が配合された日焼け止めを選ぶことをおすすめします!
Q4
化粧下地やファンデーションに含まれるSPFやPAでも十分ですか?
軽い外出なら有効ですが、長時間の外出やレジャーには専用の日焼け止めを重ねることをおすすめします。
堺化学マスコットキャラクター チータン

まとめ

日焼け止めは、単に肌を焼かないためのものではなく、紫外線による長期的なダメージを防ぐための重要なスキンケアです。SPFとPAという2つの指標を正しく理解し、シーンに応じて適切なアイテムを選ぶことが、美しく健やかな肌を守る第一歩となります。酸化亜鉛や酸化チタンといった紫外線散乱剤、紫外線吸収剤の特徴を知り、自分のライフスタイルに合わせた日焼け止めを選びましょう!

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